パスポート基本情報 Q

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更新日:2017.6.9

来年、結婚式参列のために親戚一同で海外旅行に行くことになりました。親族のなかにはパスポートを持っていない者やパスポートの期限が切れてしまっている者、旅行経験のない幼児などがいます。事前にパスポートの準備について説明しておきたいと思っているのですが、パスポートの取得方法や写真サイズなど、パスポートの基本的なことについて簡単に教えてください。

パスポートの取得には最短でも6日かかるため早めに準備しましょう。期限切れは新たに申請を。

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パスポートとは?

海外旅行に行くためには、まずパスポート (旅券)の取得が必要です。

パスポートとは、日本国民であることの身分証明書(国籍証明書)であり、外務大臣が発給するものです。
本人を安全に旅行させるために、必要な保護援助を関係諸官(入国審査官、税関職員、警察官など)に要請する公用文書の役割を持ちます。

パスポートの有効期限は、10年間のものと5年間のものがあります。10年間と5年間とでは、発給手数料(都道府県収入証紙と収入印紙)の額が異なります。まずは、10年間か5年間か、どちらを申請するかを決めましょう。

パスポートの申請先と発給にかかる時間は?

パスポートの申請先は、住民登録をしている各都道府県のパスポート申請窓口となります。
住民登録をしている都道府県でなければ、「勤務地の近く」など別の場所では申請できないので注意しましょう。

なお、申請から受領までに通常1週間程度はかかるので、余裕を持って申請するようにしてください。
具体的には、土曜日・日曜日・祝日、年末年始、国民の休日や振替休日を除き、最短で6日かかります。

また、渡航先によっては別途ビザ(査証)が必要になりますので、くれぐれも申請は余裕を持って行ってください。

年末年始休みは、12月29日~1月3日が通例で、その前後は大変混みあいます。早めに申請して受領できるように、準備しましょう。

パスポートセンターには、いつ・だれが行けばいい?

パスポートの申請と受領は、原則、申請者本人が行わなくてはなりません。
しかし、申請者の配偶者、または二親等以内の親族(親・子・兄弟・祖父母・孫)、申請者が指定する者(旅行業者など)であれば代理申請が可能です。受け付けは平日のみです。

パスポートの受け取りは本人しかできませんので注意が必要です。
受け取りに限り、日曜日も受け付けているパスポートセンターもあります。

パスポート申請と受領の場所は同じです(申請書を提出した旅券窓口)。
お住まいの地域によっては申請場所が複数あります。その場合は、受領時のことを考え受け取りに行きやすい申請場所を選択するとよいでしょう。

パスポートを申請すると旅券引換書が渡されます。旅券引換書に書かれた交付予定日が来たら、できるだけ早く受け取りに行きましょう。

パスポートは、発行日から6ヵ月以内に受領しないと失効してしまいますので、注意してください。

発給手数料は申請時には支払いません。パスポート受領のときに都道府県収入証紙と収入印紙の購入窓口で支払います。

パスポートを申請するための必要書類は?発給手数料はいくら?

パスポート申請時に必要な書類
・一般旅券発給申請書(各都道府県の旅券窓口に設置されています)
・戸籍謄(抄)本:1通
・住民票の写し:1通(住民基本台帳ネットワークシステムで確認可能であれば、原則不要)
・写真:1枚(縦45ミリ×横35ミリ、縁なし無背景。申請前6ヵ月以内に撮影)
・申請者本人を確認できる書類
(運転免許証・船員手帳・写真付きマイナンバーカード等は1点で可。ほか、2点必要な書類については外務省のホームページ等を参照ください。)

(注意:申請時に必要な書類として、現在郵便はがきは含まれていません。また、マイナンバーカードは写真付きであれば1点で確認書類となりますが、写真が付いていないものは、もう1点必要になりますのでご注意ください。)

パスポート発給手数料
数次往復旅券の有効期間の年数により発給手数料が異なります。
[発給手数料]
10年間有効:16,000円
5年間有効:11,000円
(2017年3月現在)

上記の金額の都道府県収入証紙と収入印紙を窓口で購入します。

未成年のパスポートは?

20歳未満の未成年者がパスポートを申請する場合は、5年間有効のパスポートに限られ、10年間有効のパスポートを申請することはできません。さらに、12歳未満の場合は、発給手数料が減額されます(5年間有効のみ6,000円)。

申請時の書類
15歳未満の子どものパスポートの代理申請には、戸籍抄本(謄本)のほかに、子どもの身元を確認できるもの(母子手帳や保険証、区市町村で発行された医療証、学生手帳等)の提示が必要です。

子どもの身元確認は、都道府県によって必要書類が若干異なります。東京都の場合は、15歳未満の子どもが親と一緒にパスポート申請に出向いたとき、親のパスポートや運転免許証を提示すれば、子どもの身元確認の書類提出を省略することもできます。

詳しくは、住民登録をしている所管の旅券窓口へ事前に問い合わせましょう。
各都道府県のパスポート申請先一覧は、外務省のホームページをご覧ください。

パスポートの署名(サイン)について
子ども本人が自分で署名(サイン)できるのであれば、就学前であっても本人署名(サイン)をするようにしましょう。本人署名(サイン)は、ひらがなでも大丈夫です。また、難しい漢字だけをひらがなに、漢字とひらがなを混在させても構いません。

本人の署名(サイン)が困難である場合、申請書の裏面にある「法定代理人署名」欄に、親権者(父母または、そのいずれか一方)または後見人の署名(サイン)が必要です。

「パスポートはひとり1冊」が基本ですから、例え0歳の乳児であっても、海外渡航にはパスポートが必要です。その場合の本人サイン欄は、代筆者明記のうえ、親権者等が代筆をします。
親権者が書いたお子さんのサインの下には、カッコ書きで(母親の氏名(母)代筆)のように代筆者名と続柄を明記します。

ちなみに外国へ渡航したときの入国審査では、入国カードのサイン欄に、本人と代筆者両方のサインが求められることがあります。

パスポートの受け取りについて
パスポートの受け取り(受領)には、本人(子ども)も必ず法定代理人と一緒に窓口へ出頭しなくてはなりません。乳児であっても本人出頭しないと受け取れないので注意してください。

パスポート写真について
乳児の場合は、無地の布団かシーツの上に寝かして、上から撮影するとよいでしょう。さもなければ無地の服を着用した親が抱えて撮影するのが好ましいとされます。おしゃぶりなどで顔の一部が隠れているものは使用できません。

パスポートに別名併記はできるのでしょうか?

旧姓などの別名併記については、記載することが望ましいと判断される場合にのみ、別名併記が可能です。
国際結婚で姓がかわった人などが対象で、その必要性が確認できる書類と、別名併記の申出書を提出しなくてはなりません。詳しくは都道府県旅券事務所に確認をしましょう。

有効期限が切れたパスポートや、海外で紛失して「帰国のための渡航書」で帰国した場合は?

下記の人があらためてパスポートを申請する場合は、新規発給申請と同じ手順、申請方法になります。

・パスポートの有効期間が切れてしまった人
・日本国内でパスポートの紛失届を提出済みの人
・外国でパスポートを紛失し「帰国のための渡航書」で帰国した人

期限切れのパスポートや、帰国のための渡航書は無効印を押印したうえで返却されるので、必ず持参するようにしましょう。

また、パスポートの有効期限が切れた場合の申請書類は下記の通りです。
・一般旅券発給申請書
・戸籍謄(抄)本:1通
・住民票の写し:1通(住民基本台帳ネットワークシステムで確認可能であれば、原則不要)
・写真:1枚(縦45ミリ×横35ミリ、縁なし無背景。申請前6ヵ月以内に撮影)
・申請者本人を確認できる書類
(運転免許証・船員手帳・写真付きマイナンバーカード等は1点で可。ほか、2点必要な書類については、外務省のホームページ等を参照ください)。
・発給手数料(都道府県収入証紙と収入印紙):10年間有効パスポートは16,000円、5年間有効パスポートは11,000円(2017年3月現在)。

期限切れパスポートを持っている方の新たなパスポートの旅券番号は、従来のものとは違うパスポートナンバーが付されます。

挙式前で、まだ入籍していないカップルのパスポートは?

もし新婚旅行で海外へ行かれる新郎新婦なら、入籍の時期によってはパスポートの申請と受領がタイトなスケジュールになることが予想されます。

戸籍謄(抄)本が間に合わないなどのトラブルを回避するため、別姓のまま新婚旅行へ旅立つ人もいます。

ただし、エアーチケットの名義がパスポートの名義と異なる場合、搭乗は拒否されるので要注意です。エアーチケットはパスポート記載の名前・スペル(綴り)で発券されるので、旧姓でチケットを予約・発券した場合、パスポートも旧姓のままにしておきましょう。充分に注意してください。

パスポートの残存期間とは?直前に残存期間不足に気付いたら「旅券早期発給願い」を

パスポートの有効期限切れだけでなく、残存期間不足にも注意が必要です。
パスポートの有効期間の残りが少ないと、国や地域によっては入国できません。事前に残存期間をよく調べるようにしましょう。

うっかり、残存期間不足に気がついたのが5日前と言う場合、もしお手元に予約済みの航空券があったら、航空券を持参して午前のうちにパスポート申請窓口へ相談に行くことをおすすめします。

パスポートの申請から発給には最短6日かかりますが、すでに5営業日前になってしまっていた場合でも諦めず、管轄のパスポートセンターへ連絡しましょう。すでに購入した航空券と、通常のパスポート申請で必要な書類一式を持って、窓口を訪ねます。そこで「旅券早期発給願書」という書類を記入して、確たる理由を証明できれば、手続きに応じてもらえる場合があります。

情報提供 千葉 千枝子

淑徳大学 教授。中央大学卒業後、富士銀行入行。シティバンクを経てJTBに入社。96年に独立、運輸・観光全般の執筆、講演活動を行うほか、TV・ラジオにも多数出演。観光人材の育成に注力する。

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